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2008年06月27日

忘れられない「イチゴのショートケーキ」

世界にひ~とつだ~けの 花♪

子ども達もよく知ってる この「世界に一つだけの花」
一番お気に入りのフレーズが

「ナンバーワンにならなくてもいい♪」

「特別なオンリーワン♪」

他の人から見たら、どうってことのないものを
少し意識してみるだけで、
特別な」たった一つのものにできる。

それが「価値」づけるということだ。

子供達の発想力は、石ころさえダイヤモンドに変えてしまう。

その一つのものに、どれだけ「オンリー・ワン」の気持ちを
込められるか。


そのことで、私の失敗談を聞いてほしい。

進学塾で事務のバイトをしてた頃の話だ。

「事務のお姉さん」「まぁきぃねぇーねぇー」
色んな呼ばれ方をしていた当時の私の仕事内容といえば、
事務・経理の他に、生徒の悩み事を聞いたり、話し相手になったりと
今の「コーチング」の前身になるような会話をしていた。

話の内容は、勉強、進路、家庭の事、友達の事、恋の話、将来の夢…
など多彩であった。

早熟な男子生徒からはラブレターをもらったりしてハート
100名以上もいる塾生の名前や学校、家庭環境など
全て把握できていたのは、私なりに塾生一人一人との会話を
を楽しんでいたおかげだと思っている。

そんなたくさんの塾生の中に、休み時間の度に事務室に入り浸る程
慕ってくれた二人の女の子がいた。

この二人は、「恋の話」「オシャレの話」が大好きで、
お姉さん的存在の私の恋愛話をネホリハホリ訊いては

「きゃぁ~ハート

「いやぁ~んハート

と黄色い声をあげていた。


ある日、私は事務処理で急ぎの仕事を頼まれ
てんやわんやでデータを打ち込んでいた。

その日で終わらせる必要があった為、
わき目も振らずパソコンに向かっていると
あの二人が事務室に入ってきた。

「まぁきぃねーねー、「ほしい」か「ほしくない」かどっちか答えてね~ラブ

「え?何が?」

私は目線を彼女達に合わせずに言った。

「だから、これ「ほしい」か「ほしくないか」言ってってばぁ~」

ふと目をやると、なにやら箱を持っている。

「中身がわかんないから「ほしい」か「ほしくない」かは決められないよ」

私は仕事に追われ、焦っていたので
オシャベリする気持ちの余裕がなかった。

「いいから~、どっちぃ~」

二人がジャレてくるの、遮るように言った。

「お姉さんは急ぎの仕事があって、今はゆっくり話す時間がないの。
また今度ね。」



その時に塾長が現れ、子ども達に早く家に帰るよう促した。

「これ、あげる」


そう言って 二人は帰っていった。


やっと仕事が片付き、二人が置いていった箱に目をやった。

開けてみると、そこには美味しそうな「イチゴのショートケーキ」が
手紙と一緒に入っていた。


そこには「誕生日おめでとう!お姉さん」という文字と
二人で一生懸命書いたであろう、私の似顔絵と
メッセージが書かれていた。


二人はお小遣いを普段もらってない家庭の子どもで
この「イチゴのショートケーキ」を買うために
家で、お手伝いなどをして小遣いを貯め、
二人で一緒にそれを出し合って、
少し遠い場所にある高級なケーキの店まで
歩いて買いにいったと書かれてある。


そういえば2,3ヶ月前に二人に誕生日を訊かれ、
「好きな食べ物は何?」という質問に
「イチゴ!」と答えたのを思い出した。

私は胸がつまりそうな想いで、その一切れの「イチゴのショートケーキ」を
味わって食べた。


それは、いまだに忘れられない程、とびきり美味しいケーキだった。


私は「イチゴのショートケーキ」を見る度に二人のことを思い出す。
それは、二人が数百円の「イチゴのショートケーキ」を「価値」づけ
特別なオンリー・ワン」として私の記憶に刻み込んでくれたおかげだ。


そんな相手の気持ちに気づくことが出来たら、
人は皆、感謝の気持ちで日々過ごすことが出来るだろう。

私も、うっかり気づかない時もしょっちゅうあるが
気づいた時に「ありがとう」と言える人でありたいおすまし














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Posted by とよだ まき at 13:41│Comments(4)育自・共育
◆この記事へのコメント
いいお話ですね。
胸にじ~んと響きました。
Posted by san shima at 2008年06月27日 15:04
san shimaさんへ

ご訪問ありがとうございます。
実は私も自分で書きながら、久々に涙が
出ました。
共感してくださって嬉しいです。
Posted by 與那嶺 真紀 at 2008年06月27日 16:49
先日、石川尚子さんとお会いした時に
「毎月 沖縄でまきさんに会ってるのよー」
と楽しそうに話してました。
機会があれば沖縄でもお会いしたいですね。

孤高な人の気持ち、すごく共感しました。
高校時代にバスケ部の親友とどっちが孤高な存在になれるか?とか言って競争したことを思い出しました。

苺のショートケーキの話を五感に訴える様に話せるのもマキさんの強みですね!
Posted by toshiki at 2008年06月29日 02:02
Toshikiさんへ

石川さんは東京で私のセミナーに来ていただいた
のをきっかけに毎月、沖縄でお会いしてますよ。
私も毎回、彼女からオーラチャージしています(笑)

高校時代の思い出が引き出されるくらい
「孤高」という言葉はTOSHIKIさんにとって
keyな言葉なのでしょうね。

「五感」という言葉は大好きな言葉です。
メッセージありがとうございました。
Posted by moco-co at 2008年07月01日 11:07
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